2017年10月28日土曜日

リハ医としてやっていくのには

まとめ抜粋元:http://anago.5ch.net/test/read.cgi/hosp/1284139677/


これから専門医を目指す立場のもの(現研修医)なのですが、リハ医としてやっていくのには、いわゆる大学のリハ講座に入局するのと、
設備も人員が整った、リハビリ科の後期研修医を受け入れてるレベルの大き目の民間病院に入るパターンの2つがありますが、そのどちらがいいと思いますか?




御自身で情報を集めて、御自分で考えて悩んで決めたなら、
どちらでもいいと思います。
冷たいかもしれませんが、これくらいしか言えません。ごめんなさいね。



そうですか・・・



そう落ち込まないでください
でも、先生にとっては大切な人生の岐路なわけで
その答えを匿名掲示板に求めるのは
先生の今後の可能性を安売りしすぎているように思います
それに、
医局に入局しても民間病院に異動してキャリアを積む機会は出るわけで
民間病院に所属しても(後期研修後の進路などで)医局を意識する時期はあるわけで
単純には比べられないと思います
やはり一番は御自身がどれだけ納得して選んだかと言うことで、
そのためには上に書いたとおり自分で情報(HPや見学など)を集めて、
考えて決めるしかないと思います。
かく言う私はあまり深く考えないで進路を決めていたので
あまり偉そうに言える立場ではないのですが(汗)
頑張ってください




先生はどうしたの?



他科からの(半分)転科組です
詳しいいきさつは問われれば書きますが、それはまた後ほど
(合否判定があと数日ほどで出ると思うと気もそぞろなのです、小心者でごめん)
元の科には某大学某講座に入局でした
当時はマッチング制度がまだ無く、
専門科を決めていたらほとんどが大学医局に属していたのではないかと思います




聞きたい点をいくつか
1昔はリハ医には脳外科や整形外科神経内科といった仕事をしてた人で、リハビリに興味を持った人がこちらにやってくることが主流だったと聞きます。
(多分先生もこっち系だと思います)
最近は研修が終わったらすぐにリハビリ科に行く、つまり他科を経験せず最初からリハビリ医の人が多くなってきてるし今後も増えてくと思いますが、そういう人をどう思いますか?

2リハビリ学会はリハビリ医は今後需要が増えるのに数が少ない(具体的には3千人超ぐらい必要なのに1700人ぐらいしかいない)と言いますが、先生はリハビリテーション科の将来性について正直どう思いますか?

3先生はリハビリ科に移るに当たり、研修する病院を選ぶ際にどんな点を注意しましたか?
 また4年たった今どう思いますか?





お待たせしました
まず質問1について
リハ医学講座に入局した方の意見を学会誌やブログなどで見ると、
始めるなら早い方がいい、と言う意見をしばしば目にします
専門医を受験してから特に感じましたが
リハ科の各種評価の仕方やとらえ方は
整形外科や神経内科とは少し違った独特の視点もあり、
それを得るには確かに早い方がいいようにも思います
一方、私個人が懸念するのは、
リハ科医は他科に比べ他職種によるチームアプローチである点に由来します
他人の仕事の責任を負うとか、他者を指導するとか、
そういうのってある程度経験を重ねた人でないと
他職種からしたらいい気持ちしないようにも思うんですよね
経験浅いうちからそういう仕事するのってどうなのかなって思う
多分異論はあると思うので生粋のリハ科の先生いらっしゃったらどうぞ



もう一つは命のやりとりというか、ある種のプレッシャーを
受ける機会に乏しいんじゃないかな と
他科では自分の診断や手技、処方が直接患者さんの予後につながるわけで
そういうプレッシャーは技術だけじゃなく精神的な向上にもつながると思うんですよね
そういう気苦労を重ねて「ああ、あの先生頼りになる」みたいな
リハ科一辺倒ではそういうのないんじゃない?って思ったりします
研修医時代でもうそういうのたくさん、っていうなら話は別ですが



続いて3.ですが
最初によい答えにならないことをお詫びしておきます
正確には私はリハ科に転科していません
元+現神経内科ですが、
今の職場に移ったのは、医局人事によるものです(しかも自ら望んでいない)
某大手総合病院で回リハ病棟を立ち上げるのに所属医局からも人を出して欲しいとのことで
関連病院の陣取り目的の人事に自分に白羽の矢が立ったわけで・・・
当時私は小さめながらいわゆる急性期病院で勤務しており、
そこそこ忙しく働き徐々に業績を拡大しておりましたが、
結果的にそこの神経内科は閉鎖するよう言われました



当時は回リハによる回復効果は実感していたものの、リハ科で働くことなど考えていませんでした
私の地域では神経内科医が少なく、
当時の私も含め一人医長体制の病院が多いため
この手の異動は周囲の神経内科医にしわ寄せが行くことが必至でしたが
周囲を見渡して自分が動くことが最も他の神経内科へのしわ寄せが少ないと判断して異動に同意しました
移った当時の気分は最悪でした
回復期に来る以上そこそこ容態は落ち着いているわけで
処方など工夫する余地もなく、淡々とリハしてよくなったら返すと言う感じで
仕事にやりがいを全く感じませんでした
異動先の好意と前職場の熱望により、
前職場で非常勤として神経内科外来を続けることができましたが、
前の職場に行けば、院長などに
「君がいなくなってこんなに困っている」「帰ってきて欲しい」と言われ
リハ病棟に戻った時の仕事の量と質のギャップに、
なんのために俺は移ったのかと悩む毎日でした
これがリストラと言うやつかと思っていました
最初の2年はあと何日我慢したら専門医受験の要件をクリアできるかだけ考えていました
それでも我慢して続けられたのはスタッフがよく頑張ってくれたからです
彼らの頑張りを見ていると啖呵をきってやめることはできませんでした
そのうち何度かリハ医学の講演を聞く機会があって、ちょっと面白いかもって思えるようになって、
神経疾患以外の領域も経験する機会を得られて、専門医受験が現実味を帯びてきて、勉強したらまた面白くて、
今ではリハ医学を好意的に見られるようになりました
リハ医学的視点で見直すことで回リハ症例にも多少やりがいを見出せるようになりました
無責任な人事を押し付けた医局には全く感謝していませんが、
この4年半リハ科で粘ってよかったと思います

長々とすいません




返答ありがとうございます。

てっきりリハ医療に興味を持って移ってきたのだとばかり思ってました。そんなこともあるんですね。
自分は初期研修1年目を民間病院で終えただけなのでまだピンとこないんですが、医局制って今でも強固にあるものなんですか?自分なら飛び出すかも。。。

あと聞いてばかりで悪いのですが、一応自分は1年目に神経内科と整形外科は回ったんですが、2・3ヶ月の研修なので身についたようなつかなかったような…みたいな感覚です。これで後期研修やってけるんですかね?






長文にお付き合い頂き恐れ入ります

医局による縛りは昔ほどではないと思いますが、
民間病院で研修後も意識せざるを得ないのではないかと思います
研修終了後に研修を受けた病院に残れる保証があるわけではないので、
次の就職先をどうするか考えると、医局に属することはあながち損ではないと思うからです
医局側もマッチング導入により打撃を受けているので、
科に関わらず入局者にある程度の配慮をしているところが多いように思います

後期研修(リハビリ科の研修と言うことでよろしいでしょうか)についてですが、
あなたなら大丈夫と思います
研修先としては神経内科・整形外科の知識が十分得られているとまでは期待していないと思います
勿論ある程度の知識を得ていることは要求されると思いますが・・・
リハ科の症状評価は障害分類や麻痺にしてもブルンストロームやSIASなど、
神経内科ではあまり聞きなれない指標を用いることがままあり、
病状のとらえ方も独特なところがあるので、スタートラインは皆ほぼ同じだと思います
また、総合科的な色合いがあるため、関連科以外の研修で得た知識が意外と大事だったりします
何より、やる気はあるけど不安・・・と言う今の気持ちは
よく言えば向上心にあふれているわけで(よく言いすぎ?)
教える側としても気合入れて教えたくなる存在だと思いますよ
自信満々で臨むよりはむしろよいくらいと思います 





回復期・維持期のリハ病院のリハ医は診察・回診・カンファレンスの時以外は何をしてるんですか?
他科医です。






これ以上の超々高齢社会の到来を阻止するために、
維持期のリハ医療を切っていくのが政府の基本方針ですので
慢性期の病院≠維持期のリハ病院ではなくなっていきますが
リハ医として慢性期の病院の管理者をしております
通常の診療行為以外には、立場上病院管理業務も行っていますが、
一般には介護保険関係、自立支援法関係の書類作成業務が多いのではないでしょうか
個人的には、リハスタッフ養成校の非常勤講師、介護保険の判定委員、更生相談所の嘱託医も
行っていますので、そっちの方の仕事にも時間を取られています



リハ専門医の需要って案外あるんだな・・・



これからはリハ医の時代。


0 件のコメント:

コメントを投稿