2017年10月17日火曜日

リハ医の医学的知識がピンとこない

まとめ抜粋元:http://anago.5ch.net/test/read.cgi/hosp/1284139677/



リハ医の医学的知識がピンとこないということはなんとなくわかるよ
ただし回復を妨げない治療、(装具)が大事!ということはオレもまだまだだと自覚してる

自然治癒を妨げない治療がベストじゃないか、と想像している。
しかし他科と比べて茄子に近いか遠いか、と言われてもちょっと・・・
観血的治療はない、リハならではの薬もない、だから茄子レベルだ!と言われても
ふーん、それで?としか書きようが無いよ

回復期病棟がかなり特化してるのがリハ医の能力が目立たない理由かも
(逆に入門したばかりのオレが誤魔化せてる理由かも)
脳性まひも心臓リハも骨折ももリハ医者が診るんだよ
癌リハって分野もある
それが無価値かどうかは患者が決めることだ





リハ医歴21年のリハ専門医
(整形外科専門医もおまけで持ってます)として研修についてお答えすると、
たった3年間の後期研修でリハ医療にかかわる全ての領域を十分に
経験することは不可能です。
実際に専門医試験を受ける時に自分が本当に中心として携わった患者さんで
全分野3例ずつ揃えられる人はほとんどいないと思います。
私の時代は前期研修制度が無く、卒後半年で県のリハセンター(障害児施設併設)
に行き、専門医資格を得るまでの間ず~と同じ施設にいましたから
本当に色々な症例を経験させていただきましたので、
自信を持って自己例レポートで専門医試験を受けましたが、
現在の制度だと症例に関しては柔軟な対応を行わないと無理だと思います。
どこの科でも一緒ですが専門医取得はゴールではなくスタートですので
日々の診療の中で担当した患者さんに真剣に向かえばリハ医としての
臨床能力は付くと思います。




参考になります。
自分はまだリハ医療に飛び込んでないのでちょっと間延びした質問かもしれませんが、リハ医学会のHPによると
専門医資格を得るには卒後5年目以上で医学会における主演者の学会抄録2篇・リハ医学に関する筆頭著者論文1篇及び30の症例報告と100経験症例リストの提出が条件
のようですが、この条件をクリアして5年目で資格試験にチャレンジできる人って多くいるのですか?

また初期研修後はやはりどこかの大学のリハ医局に属した方がやはりよいのでしょうか?




私自身は大学のリハ科に属せずに県のリハセンターに長く勤務することにより
症例、学会発表、論文ともに達成できましたが、
一般には大学のリハ科に属して色々なリハ施設をローテーションしなければ
症例に偏りができ症例集めは困難だと思います。
私自身は行っていませんが、症例集めに大人の事情が関与していることは
公然の秘密だと思いますよ
大学リハ科に所属している方が大人の事情を発動し易いことも事実だと思います。



リハ医を長くやってますと医療、福祉、介護制度についてその歴史も含めて
深く勉強することになります。
私自身も昨年までは専門学校でPT、OTのタマゴ相手にリハ概論とリハ医学を
非常勤講師とし教えておりましたのでリハ医療史について勉強しましたが、
リハ医療の歴史は戦後処理の歴史であり、
いつの時代でもリハ医療は行政にとって「便利君」なんですよ。
現代の医療問題の中心は老人問題と機能分化におるコストパフォーマンスの改善
ですから当分の間は「便利君」としてこき使われることになると思います。
訓練のための訓練を指示するようなリハ医は当然切り捨てられると思いますが、
リハ医療の本来の目的である病人を健康な障害者にして、
病院からその人にとってより適切な生活の場に誘導できるリハ医は「便利君」として
生き残れますよ。
リハ医の仕事を他科の先生が行うことは当然ありますが、その場合はその先生自身が
リハ科を標榜しなくともリハ科として仕事をすることになりますので、
「取って代わられる」というよりも新しい仲間が増えるって感覚ですね。
他の医療職が代行することに関しては、介護保険制度のケアマネ制度がそれに
あたります。
しかし、病院で行うリハ医療に関しては、結局、医師が最終責任を取りますから
他の職種が「取って代わられる」ことは無いですよ。





リハ医が指示を出したリハ訓練でPTやOTが怪我させた場合(また考えにくいですが死亡した場合)、指示を出したリハ医にも責任は及ぶのでしょうか?




医師の指示通りに訓練を行って不幸な結果が生じた場合の
責任はリハ医が負うことになります。
しかし、この事はリハ医療の場合だけではなく、医師の指示で行うことが
前提となっている病院における医療行為のほとんどが同じように扱われますよ。
例えば看護師が医師の指示通りに常用容をこえた薬剤を点滴して不幸な結果を
招いた時に責任を取るのは医師であるの一緒です。
医療現場で責任を取る覚悟無ければどんな科の医師も務まりませんよ。
他人に働いて貰うリハ科医にとってリスク管理は他科以上に重要なりますので、
それぞれの分野で少しでも自分より詳しい知識や経験のある人に対しては
謙虚に聞くことが必要となりますので、リハ科の医師は
「他科の医師にペコペコして自分では何も治療を考えない」
となりがちですが、それで良いのですよ。
基本的に「治らない病気」を対象とするのがリハ医医療ですから、
医師としてのちっぽけなプライドは患者さんを不幸にする事にしか繋がりません。
まあ、偉そうに言ってますが、私も若い頃は色々無理もしましたし、
背筋が凍るような体験もしましたので、なかなか若い人には理解できないと思います。

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